学期留学の特徴と効果

知らない場所で人と関わり、自分を知る
ニュージーランド学期留学

留学タイプ選択者は中学3年の3学期にニュージーランドへ3か月間の学期留学を行います。中2で全員留学をした後、主体的な選択をした希望者はそれぞれの目標に向かって効果的な時間を過ごすことになります。

中学1年から学んできた英語を使って、学び、生活するという環境は、英語力を飛躍的に向上させてくれます。また親元を離れることで、真の意味での自立心が育まれ、精神的に大きく成長することができます。

本校の留学プログラムは、事前の入念な準備と安心安全な環境づくりで、途中帰国者を1人も出していないことも自慢のひとつです。

ホームステイをして現地校に通う

留学先は、ニュージーランドの2大都市オークランド、ウェリントン、その近郊にあるセカンダリースクールです。日本の中学・高校にあたるセカンダリースクールは、13〜14歳が学ぶYear9から始まります。ここで14〜15歳が学ぶYear10という学年の第1学期(1月上旬〜4月上旬)に編入することになります。

1か月程度の語学留学プログラムとは違い、現地校の正規編入生として、国語(英語)、数学、理科、社会、体育に加え、音楽や美術などの選択授業を受けます。

各校10%から最大20%程度の留学生を受け入れており、現地生徒だけではなく、アジア圏を中心とした留学生との交流も大きな刺激となります。

日本人同士で固まってしまわないよう、同じ学校に通う生徒は、1校あたり最大3人までとしています。現地の家庭に1人ずつホームステイし、それぞれホストファミリーと交流しながら学校に通うことになります。

本校の現地受け入れ校(2019年度/計39校)

オークランド(24校)
Glendowie College/Glenfield College/Henderson High School/Kelston Boys High School/Kelston Girls' College/Liston College/Lynfiled College/Mahurangi College/Marcellin College/Mt Roskill Grammar School/Northcote College/One Tree Hill College/Onehunga High School/Orewa College/Papatoetoe High School/Pukekohe High School/Rosehill College/Rutherford College /St Dominic's College/Takapuna Grammar School/Waitakere College/Waiuku College/Westlake Girls High School/Whangaparaoa College

ウェリントン(15校)
St Patrick's College/Rongotai College /St Bernard's College/Newlands College/Onslow College/Tawa College/Hutt Valley High School/Upper Hutt College/Heretaunga College/Aotea College/Kapiti College/Paraparaumu College/Wellington East Girls' College/St Catherine's College/Sacred Heart College, Lower Hutt

15歳の自立体験プログラム

留学は、ニュージーランドという日本以外の場所で、学校に通うことを含めて生活していくことです。親の庇護下を離れ、知らない世界に飛び込めば、さまざまな発見をしていくことになるでしょう。

15歳という自立の時期に、自分自身で物事を判断し、手に余る時には他人に相談しながら、最終的に自力で解決していくという体験は、とても貴重なものです。

同じクラスで学んでいた同い年の中国人留学生との会話で、ビジョンを抱かず、なんとなく生きていた自分を気づかされ、悔しい思いをした生徒。自分のやりたいことは何であるか、真剣に考えるきっかけになったと言います。

現地校で日本語クラスを選択した生徒は、教師のアシスタントとして日本を紹介する役割を担ったため、日本の社会や文化について深く考えるようになりました。

学校で出される宿題をホストファミリーに手伝ってもらうことで交流を深めた生徒もいます。わからないことを他人に尋ね、助けてもらうことも大切な経験です。

留学を機に、もっと勉強したいと英語学習に力を入れる生徒も多くいます。英語は自己と他者をつないでくれる重要な手段であると実感したようです。

もちろん語学習得は大きな目的ですが、受け止める体験は、それぞれ違ったものとなります。語学以上に大きな「お土産」を持って帰ることができるのが、15歳という吸収力のある時期の留学体験です。

未知の世界へ旅立つ準備

中学の英語学習は、3年3学期の留学に向けて、ネイティブ教師との会話レッスンや、スピーチコンテストなどで、自分の言いたいことが英語で表現できるように準備していきます。

入学から出発までの2年半の間に、1グループ10人程度のイングリッシュキャンプや、4〜5人のグループで留学生と一緒に活動する校外学習などを重ね、コミュニケーション力を磨いていきます。さらに英語の授業の中でも、ネイティブ講師や留学生と共に学ぶエンパワーメントプログラムや、1対1のオンライン英会話授業も取り入れ、実践的な英語に慣れるようにしていきます。

また生徒の要望から、自分たちで留学先の情報を調べて発表する、現地校と画像通話を繋いで質問をする授業を行うなど、より具体的な留学への心構えを作り上げる機会も増やしています。

留学先のニュージーランドでの授業では、「自分の考えを述べる」ことが必須とされます。英語以外の教科でも、レポートの提出やiPadを使ったプレゼンテーションなどで、考えをまとめ、表現する訓練をしていきます。

【英語力の育成計画】

英語力の育成計画

コラム

2020年3月ニュージーランドからの緊急帰国

本校と契約している留学エージェントは、オーストラリア・ニュージンランドに強い日本のエージェントで、担当スタッフはすべて日本人です。現地で生徒のケアをするアドバイザーも、現地生活が長い日本人スタッフ。入学と同時に渡されるiPadに加え、留学時にはプリペイド携帯が生徒一人一人に渡されます。これらを使ってアドバイザーと連絡を取り合い、3か月間の現地生活を送ります。
原則として、現地のことは現地で解決することをルールとしていますが、2020年3月下旬、新型コロナウィルスにおける感染防止の移動規制のため、全員が緊急帰国することになりました。
ここで力を発揮したのが、生徒たちの今までのITツールの使いこなし術でした。中学1年から使い慣れていたiPadは連絡ツールとして活躍。メール、チャット等を最大限に利用した結果、誰も飛行機に乗り間違うことなく、無事に帰国することができました。
緊急事態のため、2週間余りの留学期間を残しての帰国でしたが、生徒一人一人が慎重かつ冷静に行動できたことが、本校の誇りです。

東京成徳の1学期間留学による様々な教育効果

2017年度の入学者から標準化された東京成徳の1学期間留学プログラムは、これまで16年間、自由選択として設けられてきたもので、学習効果面や安全対策面等での様々な改善が行われ、磨き上げられてきたものです。

自由選択でも約半数の生徒が参加するまでになった本校独自の留学プログラムは、驚くほど大きく多面的な教育効果を秘めています。

実践的英語力が格段に上昇します

英語で学び、英語で会話し、およそ生活の全てを通して英語の世界に身を置ける留学ほど実践的英語力を培う道はありません。何より誰もが「英語を使うことの苦手意識の壁を消失させることができる」効果は、日本にいてはなかなか期待できない、留学の持つ大きな力です。

世界に出て行く積極的な姿勢が生まれます

今度の教育改革の大きな目的の一つが、世界に出て多様な人々と交流し、世界を舞台に活躍できる人材を育成することにあります。中高時代に留学経験を持った人の多くが、大学で再留学したり、企業での海外赴任をポジティブに受け止めていくことができるようです。

様々な面で驚くほどの変化が生じます

親や教師の手助け無く、ほとんど自分だけの意志と力で、約3 ヶ月間ものホームステイによる海外生活を過ごす経験は、生徒の中に大きな変化をもたらします。飛躍的に自立が促され、将来を真剣に考えるようになり、学習や学校生活に取り組む姿勢も積極的なものに変っていきます。

ネイティブティーチャーからのメッセージ

東京成徳の3年生は全員1学期まるまるニュージーランドで海外学習をして過ごします。

学校生活のあらゆる面に関わり、地元のホストファミリーのもとで、ホームステイを行います。
日本に帰ってきた生徒たちを観察すると、人として、また学習者として大きな変化が起こっていることに我々は気づきます。

最も明らかな変化の一つは、彼らが自分の行動に自信を持つようになったことです。

ニュージーランドのパートナー校における主要な教育目標はアクティブラーニングであり、それは、生徒たちのクリティカルシンキング、ディベート力、グループワーク、人前で話す力、プレゼンテーション力を結びつけるものです。(ニュージーランドでの学びの)結果として、生徒たちはクラスでの取り組みや、活動に貞献しようとするやる気の面において明らかな成長を見せてくれました。より自発的にクラスのディスカッションに参加するようになり、協同作業の場においても熱心に他の学習者を助け、サポートするようになりました。

もう一つの劇的な変化は、生徒たちの英語コミュニケーション能力が明らかに進歩したことです。教室でもそれ以外でも、あらゆるコミュニケーションの場において彼らが精力的に頑張ってきたことの証拠です。
この進歩は、すべて英語の環境の中で3ヶ月過ごすことの重要性を立証するものであり、東京成徳のニュージーランド海外学習プログラムの圧倒的に高い価値を示すものです。

3つ目の変化は、上の2つほど明確ではないのかもしれませんが、ニュージーランドのプログラムに参加した生徒たちの間に、徐々にグローバルな考え方が見られるようになってきていることです。

(この差異は)様々な場面で見られますが、ネイティブ教師や学校への外国人訪問者に対する生徒たちの会話で最も顕著になります。生徒たちは率先して会話に取り組み、外国の文化に対する自然な好奇心と知識への熱意を持っています。

つまり、東京成徳のニュージーランド海外学習プログラムは、参加した生徒に圧倒的にポジティブな効果をもたらしています。彼らの自信、英語能力、そしてグローバル社会における自分たちの立場への意識が、顕著に向上しました。この海外学習プログラムを継続し発展させることこそ、東京成徳の英語GETプログラムのさらなる成功につながると我々は確信しています。