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2020年7月 繋がり (7/21)

投稿日2020/07/21

自分を深める学習を一言で説明するとするならば「繋がり」という言葉に集約することができるのではないかと考えている。(本来はそんな簡単に答えを出すことではないと十分に理解はしている。)

 

私は、硬式野球部の顧問をしており従来の夏であれば甲子園を目指し、大会に臨んでいるはずであった。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大をうけて、インターハイをはじめ、甲子園大会も中止となった。目標を失った生徒の喪失感や失望感は計り知れない。

 

本校では夏の甲子園予選では自分を深める学習の一環として、「誰かを応援することは自分を応援することと同じである。」という考えのもと、全校応援を実施している。野球部員には全校応援の中で野球をしたいという想いで本校を選んでくれた生徒もいるくらい、部員や学校にとっては重要なイベントである。残念ながら今年度の東京都独自大会においては無観客試合が決まっており、当然のことながら全校応援が実施されないことは自動的に決定してしまっていた。

 

こういった状況の中で、野球部の顧問として、長年野球に携わってきた立場の人間として、高校球児に何かしたいという想いが日に日に強くなっていった。全校応援は叶わないが、応援のある環境の中でプレーできないか。また、保護者にとっても選手を応援できる場を設けられないかと模索を続けた。

 

7月12日(日)に壮行試合という形で千葉県の球場を借りて試合ができることとなった。本当に多くの繋がりの中で実施できた試合だと感じる。大学時代の先輩が率いる学校に試合をお願いし、吹奏楽部も応援に駆けつけてくれた。在校生やOB・OGそしてその父母、と多くの方々が試合を応援に来てくださった。もちろん新型コロナウイルス感染拡大防止対策を万全に行ったうえで実施した。

 

傍からみればただの練習試合なのかもしれないが、特別な思いが繋がって実施できた試合なのではないかと思う。自分一人の力では何もできないが、人と人が繋がり合えば、想いを形にできるのだと今回勉強させてもらえたような気がする。新しい生活様式が提言されオンライン授業やリモートワークも進み、効率的な働き方が進んでいる。新型コロナの影響で社会の在り方が変わっていくことは間違いないだろう。しかし、本来人間の持つ、他者と繋がりたいという想いは変わることはないのではないだろうか。

 

今回このような想いにさせて頂いたことを部活動にとどまらず、教科、クラス、そして自分を深める学習の授業で活かせるように、私自身も生徒との繋がりを大切にし、これからも教員として成長していきたい。

 

 

自分を深める学習 1年C組・2年D組担当:森田正裕