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2020年度の自分を深める学習について(6/3)
6/1の学校再開までおよそ3か月間、みなさんは苦しい自粛生活を余儀なくされてきました。
その間、学習に関しては課題の郵送やリモート学習、リモートHRが行われ、十分とは言えないまでもそれなりに納得できる内容が提供されたと思います。
それでも皆さんにとって学習への不安は残っていることでしょう。
部活動に関しては現在も活動禁止が続いており、自主的練習を各自がいろいろな工夫を凝らし孤独に行っています。
しかもほとんどの高校生の大会は中止が決定されました。また学校行事は確実に行える保証もなく延期されています。
この状況下で特に3年生の青春ははっきりと影の薄い悲しいものになりそうです。
本当に苦しい2020年度のスタートになってしまいました。
ところで、この自粛期間に皆さんは何を考え感じたのでしょうか?
「つながり、仲間に会えないことの寂しさ、自由、人との距離とコミュニケーション、家族、学ぶ意味、学校の必要性、受験の不安」等々
きっといろいろなことを考え、感じたのでしょうね。
当たり前の日常が繰り広げられているときには気づかなかったことでも、そうではない状況に直面した時に、
きっと人は根源的で本質的な「問い」に向き合わざるを得なくなるのだと思います。
その課題に自ら真摯に向き合い、仲間の意見・想いを理解し、答えを早急に求めずおぼろげながら自分自身の姿と自分の向かうべき道が少し見えてくる・・・
その道のりが「自分を深める学習」です。
コロナウィルス感染症に翻弄されている今の世界的社会状況は、嫌でも皆さんに生きる意味を問いかけています。
命優先か経済優先か?
そんな単純に2極化していいのか?
幸せに生きるとはどういう状態なのか?
ウィルスとの共存って何?
新しい生活様式で人間性が阻害される因子はないの?・・・
きっと考えれば考えるほど無数のテーマが私たちを襲ってくるでしょう。
それぞれのテーマを考えるうえで、「この私」自身がすべてのテーマで納得できる回答はどうやって見つけるのか?
それは皆さんの中にこれだけは譲れない大切な「信念・哲学」のようなもの(ビッグロック)が確立されたときにぶれない回答が自然に出てきます。
その「信念・哲学」を見つけることは苦しく難き道のりです。
だからこそ、それを授業の中で、仲間と共に支えあいながら模索していきましょう。
もちろん、私たち教師も皆さんと一緒にテーマについて考えていきたいと思います。
1年間、よろしくお願いします。
自分を深める学習科:野中修也