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2020年3月 2年生 ミッション・ステイトメント (3/7)

投稿日2020/03/07

新型コロナウィルスへの対応のため本校も2月までの授業で休校となっていますが、2年生の3学期の自分を深める学習ではミッション・ステイトメントの作成を行いました。

 

ミッション・ステイトメントとは、文字通りミッション(使命)のステイトメント(声明)です。決して将来の夢や希望を述べるものではありません。

 

ナチスドイツの収容所に捕えられた経験を持つ心理学者のヴィクトール・フランクルによると「人生におけるミッションというものは、つくるものではなく発見するものである」ということです。

つまりミッションとは、すべての人がもともと持っているものだというわけです。

また、「すべての人は、人生における独自の仕事あるいはミッション(使命)を持っている。その点において、誰もその人の代わりになることはできない。そして自分の人生を繰り返すこともできない。したがって、すべての人に与えられている使命とそれを実施する機会は、その人独自のものである」とも言っています。

 

その人だけが持っているミッション(使命)とは、自分しか気づかないものでもあり、自分自身で問いかけなければ表されることもないのです。

 

もちろん、17歳時点でのミッションですから、今後の人生で色々と変化していくものでもあります。それでも、色々な角度から自分の内側を見つめ、自分の中にあるミッションを探る行為そのものに意味があるのです。

 

・自分も他人も同じくらい大切にできる人でありたい。N.A

・視野を広げ、様々な意見を素直に受け入れるとともに、思考を続ける。Y.O

・私は一生を通じ強いこだわりを持ち、創造的な人間であり続けたい。S.N

・他者に流されず、考え続けることで自らの価値を見つける。T.K

・自分自身の意見を持ち、相手の意見も理解できる人でありたい。T.K

 

2~3回の授業時間を使って考えたものをこのように1文にまとめて署名もし(イニシャルに変えてあります)、模造紙に書き出し教室の前に展示しました。

照れくさいことかもしれませんが、決して恥ずかしいものではありません。

残念ながら休校になったために廊下に展示するまではできなかったクラスもありましたが、展示されたクラスについては、生徒諸君も展示されるたびにワイワイと言いながらお互いのミッションを読みあっていました。

 

ミッション・ステイトメントを作成したからそれで終わりというわけではありません。前述のように、このミッションはあくまでも17歳時点でのものであり、今後の人生で大きく変化していくものです。今回自分のミッションを探るのに自分の内側を見つめた経験を忘れずにいて今後の人生の中で折に触れて自分の内側を見つめてみて欲しいと思います。

 

これをお読みの保護者の皆様も、是非お子様にどのようなミッション・ステイトメントを作成したか聞いてみてください。できれば、授業で使用したプリントなどをご覧いただきご自身でもミッション・ステイトメントを作成してみてはいかがでしょうか。そのような会話が親子で行われるきっかけになれば、我々授業担当者も嬉しい限りです。

 

自分を深める学習2年S組担当:神田上巳