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2019年12月 1年生 他人の評価が気になる (12/6)
1年生は3学期に「自分とは何か」という、自分を深める学習の核心的な内容を扱います。
もちろん、授業を行う私たちも哲学的なことは初心者ですので題材について一緒に考えていくことになります。
本来ならば、1年生の最初からこのような内容を扱うところなのでしょうが
なかなかに難しくて考えることを止めてしまっては元も子もないので
命について、職業についてと、段階を踏んで考えることを続けてきたわけです。
とは言っても、いきなり「自分とは何だと思うか?」と尋ねても
何をどう考えればいいのかもわからないでしょうから
まずはウォーミングアップとして、漫画家:藤野美奈子さんの著書「考えることで楽になろう」から
「他人の評価が気になる」ということについて考えてみました。
自分のキャラとか性格というものは、「自分」ではないのはおいおい話していきますが
とりあえず、意見を聞いてみました。
・他人の評価が気になってしまうのは仕方ないと思う。なぜならば、人は周りと関わらなくして、社会に出ていくことはできないからです。人に信頼され必要とされることによって人は喜びを感じるのだから、人と関わらなければ何も感じることがなくなってしまう。それならば、自分は何のために生きているのかわかんなくなってしまう。人が生きていくのには人と関わらなければいけない。だから他人に評価されることは社会に出るにあたってとても大切で、悪かろうとそれを上げようとする努力が見受けられれば、わざわざ演じようとしなくても評価は上がっていくと思う。
・確かに他人の評価は気になる。しかし他人にばっか気を遣うと自分が何なのかわからなくなる。でも自分自身がこうでありたいと思わないとずっと窮屈な人生になってしまう。なので僕は、他人に合わせるところもあれば、自分はこうありたいと思うようになりたい。
・他人の目はいつも気になってしまう。小学生の時まではあまり気にしなかったが、中学生になって少しずつ年齢が上がるにつれて気にし始めたと思う。少しのことでも、自分が今これをしたら、これを言ったら自分らしくないと思われてしまうかもしれない、言わないでおこうと、いつも周りの人から一歩引いてしまう。
・仕事、結婚、子育てなどを終えた(または経験した)大人にとっては「これだけ大きな世界の、これだけちっぽけなこと」に思えるかもしれませんが、その世界を見ていない人たちにとっては、それだけ大きな悩みに感じる=人によって重大さが違うのだと思います。私は、それが一番大きく反映されるのは学生時代なのではないかと思います。友人からの評価、先生からの評価、親からの評価…など、特に私が気になるのは友達からの評価です。こう言ったら何て思われるか、とても不安になる時があります。それに対し親は「気にしすぎ」などと言うので、やはり経験の差なのかな、と思います。
・他人の評価が気になるということは、他人の前では良い人でいたいという願望があるからだと思った。悪いところや恥ずかしいところを見られたら嫌だという気持ちは人間であるなら必ずあると思う。性格は同じ人間でも一人一人個性があって全く異なるものである。だからこそそれぞれの人間同士が関わり合うことで、楽しいこと、嫌なこと、好きなことなど色々な感情が芽生えて良い生活が送れているんだと思った。
他人の目を気にすることは決して悪いことではなく
むしろ周りに気を遣っているのだから気にしすぎなければいいのではないか
というのが大方の意見でした。
ちゃんとわかっているんですね。
でも、「性格」が自分そのものだという声もまた多く
3学期にそのあたりをじっくりと考えていこうと思います。
自分を深める学習 1年A組担当:神田上巳