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2019年7月 1年生 応援するということ(7/19)

投稿日2019/07/20

7月のこの時期は全国高等学校野球選手権大会の予選が各地で行われています。本校の野球部は東東京大会に出場し10日に試合が行われました。東京成徳では毎年この大会の試合を全校で応援する伝統があります。今年は1、2年生全員と3年生の有志を合わせた800名を超える大人数での応援でした。

 

全校応援とはいえ当然応援する気持ちにも温度差があります。野球部に知り合いがいて応援する者、野球が好きで見てみたい者もおります。しかし、暑い中いくのが嫌だ、そもそもスポーツは嫌いだ。引率で会場に行くと試合も始まってもいないのに早く帰りたいと言ってくる生徒もいます。

 

ではなぜ、全校応援を実施するのか?先日行われた激励会でも副校長が生徒にもこう言っています。「人を応援することで、自分も他者から応援されていることに気づくとともに、自分自身も応援できるようになってほしい。」

 

相手の東海大高輪台との試合はなかなか点数が入らない投手戦となり、緊張した試合展開となりました。生徒たちの愚痴も試合が進むにつれて、ヒットが出た時やピンチを凌いだ時には歓声に変わり、試合にのめり込んでいる様子がうかがえました。いつのまにか応援しているのです。9回まで0-2で最後の攻撃、ここまであと一本のところでヒットが出ず、点数がなかなか入らない展開でしたが、最後にタイムリーヒットが出て1-2。その時にはスタンドの応援席も一番の盛り上がりで一つのチームになっていました。試合はあと一歩及ばず、負けはしましたが、応援する側にとっては最後の一点は何か勇気をもらった一点だと個人的には感じています。その後、学校に帰ってから私が顧問をしている女子バレーボール部の練習をしました。「あと一点を取るために。自分たちに置き換えて自分たちがやらなければならないことは何か。」練習前のミーティングで話をし、応援の疲れもある中、野球部からもらった熱い気持ちを持って活気のある練習ができました。そして、もう一つ嬉しいことがありました。女子バレーボール部の大会に野球部が応援に来てくれたからという理由で野球応援に女子バレーボール部の保護者も参加していたのです。これは頑張っている人を応援したい、応援してもらったことへの感謝の気持ちが部活の枠を超えてつながりをもってくれたことだと思います。

 

東京成徳の生徒には他者を応援し、応援される人であってもらいたいと思います。そのきっかけをくれた野球部の健闘に感謝したいと思います。

 

自分を深める学習1年D・E組担当:倉橋賢吉