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2018年12月 1年生 ミュージカル「ブッダ」が訴えかけたもの (12/22)
12月21日、北区王子にある「北とぴあ・さくらホール」にて1年生の芸術鑑賞会が行われました。
昨年に続き「わらび座」の公演を鑑賞しました。秋田に本拠地を持ち、農民芸能を軸に活動を続けてきた劇団です。
作品はミュージカル「ブッダ」でした。誰もが知るところかと思いますがブッダとはインドのシャカ族の王子、ゴータマ・シッダルータが悟りを開き、ブッダとなり仏教を世に伝えた人です。しかし作品は、宗教色の強いものではなく、出家からブッダになるまでの苦難の道を描いたものでした。
ブッダは「人生とは苦しみである」と捉え、そこから脱却して安心・立命を得るにはどうすればよいのかを模索し続けました。「自己への執着(自己愛)」が自分を苦しめていることを知り、命・復讐(憎しみ、怒り)・利己とどのように向き合えばいいのかを考え、感じました。私が個人的に印象に残ったブッダのセリフは「どうせ死ぬのに、人はなぜ生まれ、生きなきゃいけないのだ?」という問いかけでした。
今回のミュージカルは壮大な人生の根本テーマで、理屈(理性)だけで答えが出るものではなかったかと思います。ブッダは心を平穏にし、瞑想の中に真実を求めていきました。つまり自己の感性とも向き合ったわけです。
そのブッダの想いとそれを受け入れる民衆のやりとりが歌と踊りで表現されていました。
それは理性と感性の融合した表現なのだと私は感じました。生徒諸君はどうだったでしょうか?感じ方は各個人それぞれなので、新学期に生徒諸君の感想を聞かせてほしいと思っています。
私たちの「自分を深める学習」では「どう生きるか?」を求めていきます。そのためにも人生とは?生きるとは?自分とは?を多くの作品、題材を通して考え、感じてゆかなければなりません。その模索の道は長い道のりで簡単に答えが出ないために、途中で投げ出したくなりますよね・・。
ゆっくり、ゆったりと構えて静かに根本テーマに向き合っていきましょうね。
自分を深める学習 野中修也