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2018年6月 1年生 15年後の自分に手紙を書こう(6/18)
先週いっぱいまで3週間の間、教育実習生が来ていました。
全員本校の卒業生で懐かしい顔ぶれです。
久しぶりに見る顔は大きく成長し逞しくなっています。
実習中に彼らは自分の担当教科の授業だけでなく、色々な授業を見学して勉強します。
他の教科の先生はどのように授業を進めているのか。
自分が担当するクラスは、他の教科の時はどのような様子なのか。
私の自分を深める学習にも見学に来ました。
1年生の授業で、「15年後の自分に手紙を書こう」という内容の授業でした。
シンガーソングライターのアンジェラ・アキさんが歌う「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を聴きます。
作中、15歳の「僕」は未来の自分に宛てて悩みを打ち明ける手紙を書きます。
それに大人になった「僕」が応えるのです。
♪ 今 負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は 誰の言葉を信じて歩けばいいの? ♪
と尋ねる15歳の「僕」に
♪ 今 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうなときは 自分の声を信じ歩けばいいの ♪
と大人になった「僕」は応えます。
この楽曲は、アンジェラ・アキさんご自身が15歳の時に未来の自分に書いた手紙を
30歳の誕生日に母親が送ってくれたことをきっかけに作られたそうです
授業では、30歳の自分に宛てて手紙を書いてみました。
15年も先の自分のことなんて想像もつかないと思うでしょう。
でも、来年のことなら想像がつくものでしょうか?
想像がつくのではなく、今とあまり変わらない自分を思っているだけではありませんか?
それよりも、今の自分とは明らかに違うであろう、ずっと先の自分を考えることで
いやでも今の自分、今までの自分、これからの自分というものを強く意識するだろうと思うのです。
そういった狙いで書いてもらった手紙ですが、生徒諸君との約束で中身を1文字も読んでいないので
どのような内容なのか、まったくわかりません。
渡した便箋がとりあえずそれらしく文字で埋まっているのを確認してから
封をしてそれぞれに渡してあります。
生徒諸君には、大切に保管して開封は30歳の時だよ、と言ってあります。
冒頭の実習生にも、当時手紙を書かなかったかどうか聞いてみました。
すると、すっかり忘れていたが確かに書いた覚えがある、とのことです。
早速実家で探してみますと言っていました。
あの頃の15年先まであと8年、忘れないようにとっておきたいとも言っていました。
さて、これをお読みの保護者の皆さん。
年度末には他の資料と一緒に手紙を挟んだ自分を深める学習用のファイルを
お子さんは家に持ち帰るでしょう。
アンジェラ・アキさんのお母さんではありませんが
15年間保管して、30歳の誕生日にお子さんに送ってあげてください。
ただし、決して中身を見ようとは思ってはいけません。
自分宛だから書けたこともきっとあるはずです。
忙しく毎日を生きているであろうお子さんが
自分の代わりに忘れずにずっと保管してくれていたと気付く時に
きっと何かが伝わるはずです。
自分を深める学習 1年F,G組担当:神田上巳