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2020年11月10日 更新情報

卒業生訪問記 VOL.1

2020年10月、本校卒業生が学校を訪れてくれました。本校のシンボルマークにある橙色の3本は「在校生」「教職員」「同窓生」を表します。

今回は東京成徳を象徴する一つである同窓生の活躍を紹介いたします。

(本人談)

小学生の頃からバトントワリングを習っていたので、高校バトンの強豪校という理由で東京成徳に入学しました。在学中はバトントワリング部に所属し、中学1年の時に中学バトン部初の関東大会進出を経験しました。3年次にはニュージーランド学期留学に参加しました。当時、ターム留学は選択制であり、初めは高校進学後はバトン部のレギュラーチームに入りたかったので、留学を躊躇っていましたが、母の勧めもあって留学しました。帰国後にレギュラーチームに入るため、ニュージーランドへバトンを持っていき、留学中も時間ができれば練習をしていました。ニュージーランドでの生活は自分の(日本の)当たり前のことが当たり前ではなかったり、言葉が通じなくてもどかしい気持ちになったりと大変に思うこともありました。せっかく留学させてもらってるのだから、日本の家族には月に1回しか連絡を取らないなど自分なりに決まり事を作り現地で生活していました。困った時などはホストファミリーや現地校の先生、生徒、現地アドバイザーに相談し、たくさん支えてもらいました。この留学を通して自分で考える大切さや、人の温かさを改めて知ることができました。そして、海外に興味を持ち始めるきっかけにもなったと思っています。今でも当時お世話になったファミリーとは連絡を取り続けており、一緒に旅行に行くこともあります。

高校では1年時に全国大会で小編成の部1位、全日本選手権大会ペアの部出場、2年時にはジャパンカップ個人バトントワリングの部に出場、3年時にはキャプテンを務めました。部活動の時間以外にも朝練や昼練などを行っていました。一貫部のメンバーが少なかったので、1人でお昼休みに練習をすることもありましたが、周りの友達が曲をかけてくれたりアドバイスをくれたりして手伝ってくれました。部活動と学業の両立は大変でしたが、周りの支えがあったので支えてくれる人たちへの恩返しの気持ちと『何でもできる』という強い気持ちを持って頑張っていました。部活動を引退してからは小学生の頃所属していたバトンのクラブチームでアシスタントとして幼児から高校生を教えていました。

卒業後の進学先は英語が好きという理由で東洋大学文学部英語コミュニケーション学科に進学。大学のチアリーディングサークルに所属していましたが、大学2年生の冬、『もっと上手くなりたい、強いチームで活動したい』と考え、社会人アメリカンフットボールリーグの強豪チーム、オービックシーガルズ専属チアリーダーSEA-Cheerのオーディションを受け合格しました。チームでは初の大学生チアリーダーとなりました。チームはとても強く、ライスボウル優勝も経験できました。

翌年は教育実習も控えていたため引退。教育実習では英語を担当しました。実は中高時代、英語に苦手意識があったので実習の時は自分が英語を担当しても大丈夫かという不安がありましたが、実習担当の河村先生からアドバイスをいただいたり、担当していた生徒達が温かく迎えてくれたおかげで実習を終了することができました。この実習を通してもっと英語を話せるようになりたい。世界を見てみたいと考えるようになり、大学卒業と同時にワーキングホリデーに行くことに決めました。

ワーキングホリデーの行き先は絶対にニュージーランドと決めていました。なぜなら頼れるファミリーがいたからです。中3の留学後も何度かニュージーランドに旅行で行っており、その度にファミリーに会っていました。ファミリーにワークングホリデーに行くと伝えた時はとても喜んでくれました。ワーキングホリデーに行くと決めたものの、周りの友達は就職活動を行なっていたため、本当にそれでいいのか悩むこともありましたが、準備だけは進めていたし、ニュージーランドで3ヶ月過ごした経験があったので、現地での生活の不安はそれほどありませんでした。エージェントや語学学校の相談は茂原先生(現国際交流部長)。先生はお勧めのエージェントや語学学校を教えてくれました。

このワーキングホリデーは本当に自分を成長させてくれた経験であり、今の自分の夢に繋がるきっかけにもなりました。初めは中学留学時同様、語学学校に通いながらホームステイをしていたので生活自体困ることはありませんでしたが、実際に現地での生活に必要な携帯電話の契約や、銀行口座開設、働くために必要な書類の申請などの情報をホストファミリーや語学学校の先生、周りの友人から聞き自身で行いました。心細い時は友人が声をかけてくれました。今でも連絡を取る大切な友人もできました。また、運が良く現地のチアチームSKYCITY Cheer Teamのメンバーと共に活動できることになりました。当時SKYCITY Cheer TeamはラグビーチームのVodafone Warriors、バスケットボールチームのNew Zealand Breakersの試合でパフォーマンスを行っており、実際に私もハーフタイムなどでパフォーマンスをする機会をいただけました。New Zealand Breakersの試合会場で観客の子ども達とポンポンを持って一緒に応援した後、子ども達がハグしてくれた事が心に残っており、言葉が壁だと思っていた私にとって心が通じた喜びがあり、海外のチアリーダーを目指すきっかけになりました。

ワーキングホリデーから帰国してからは、英語に関する仕事や留学に関する仕事に携わりたいと思い、東京成徳のターム留学を手伝っているOKCに入社しました。OKCでは中学生の留学だけでなく、高校生や大学生の留学の手伝いも行っていました。先生方が生徒にあった学校を選んでいたり、その他手続きなどの流れを知って自身の留学にもたくさんの方が関わってくれていたことを知り、とてもありがたいことだと改めて思いました。

もちろん、チアも続けています。帰国後は再度オービックシーガルズ専属チアリーダーとして2年所属。2年目にはバイスキャプテンも務めました。現在はプロフェッショナルチアダンスチーム東京ガールズに所属しています。コロナウィルスの影響で不便なことも多いかと思いますが、私達チアリーダーが日本中、世界中の皆さんに笑顔を届けCheer upできたらいいなと思っています。

そして、現在私はアメリカンフットボールやバスケットボールの本場、アメリカのチアリーダーになり、多くのファンの方々の笑顔を見ることを目標にして活動しています。この目標は元を辿れば中学3年生の時にターム留学を経験したことで海外に目を向けることができたからだと思っています。このきっかけを作ってくださった成徳の先生方をはじめ、家族やニュージーランドで出会った方々にとても感謝をしています。オーディションに合格しいつも応援してくださる方々へ恩返しができるよう、挑戦したいです。

2010年度卒業 渡辺 あんず

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【刺激を受け、向上心を持ち続ける挑戦に感動】

現在のコロナ禍において、マイナスな思いを持ってしまう毎日。教育現場でもそれは例外なく感じてしまいます。そうした時に、我々にパワーを与えてくれるのは生徒や卒業生の皆さんです。バイタリティーあふれる成徳生のパワーはたくさんの原動力を生み出します。

本校では実社会で必要とされる「実践力」の構築を目的として教育を展開しています。こうした卒業生の経験に裏打ちされるように、東京成徳で築いた基盤に、新たな刺激を受けて活性化され続けることを大変嬉しく思います。

※本人が取り上げられている記事です。こちらもご覧ください。

https://www.nikkansports.com/sports/column/cheer/news/202004230000141.html